幼少期のアウトドア経験のメリット

私たちあそボラKIDSは、幼稚園児から小学生の子供たちとの野外活動を企画運営しています。山や川で子供たちと全力で遊んでいると、街では味わえない体験を共有できます。ここでは幼児期にアウトドア体験をすることのメリットを上げます。

1.自然=∞の先生

1-1.自然は人間に合わせてくれない

アウトドアでまず学ぶのは、暑い、寒い、風が強いといった自然の流れです。家の中にいれば照明、カーテン、エアコンなどで全てコントロールできますが、野外ではそんなものはありません。

日常生活は「我慢」「工夫」が無くても済むようにどんどん便利になっています。スイッチを押すだけでほとんどのものが手に入ります。私たち大人は、その生活をするために労働という対価を払うことを知っていますが、子供はそれを実感することがありません。ですから不自然な「便利さ」だけを日常と受け取っています。

アウトドアに行けば、電気も炊飯器もありませんから、ご飯を炊くにはまず火を起こさなければなりません。夜を越すにはテントを立てなければなりません。それは「行動しなければ何も得られない」「自分が望むものは全て用意されているわけではない」と学ぶチャンスです。

1-2.自然は厳しいだけじゃない

屋内では暑ければエアコンをつけます。スイッチを押す→涼しくなる それで終わりです。子供たちは何の感動も気づきもなく、ゲームの続きに戻っていくだけです。

しかし屋外ならどうでしょう。強い日差しを避けて、木陰に入れば自然の風の心地よさを感じます。見上げれば、見たことが無い木に見たことが無い葉っぱ、その向こうに見える太陽、鳥や虫の声も聞こえてきます。草の上に座るのは椅子より安定しませんが、下を見ればアリが何かを運んでいます。このような感じで気づきは無限に続いていきます。

自然は ∞(無限)です。

時には自分を刺して痒くする虫もいるでしょう。でもその虫も生きていると知ります。ただそこにいるだけでさまざまな学習ができる、それが自然の偉大さです。

2.一人では何もできない、協調の大切さを知る

アウトドアと言えばカレー作りですね。しかしカレーは非常に多くの工程を経なければできません。火を起こす。コメを洗って炊く。材料を切る。火を通す。煮込む。家の中にいれば簡単なことが多いですが、自然の中では何倍も時間がかかります。何しろ「コメを炊く」という行動だけで知識が無ければかなり苦労します。というより知識が無ければおそらく食べられるものはできないでしょう。洗って火にくべる、くらいは想像がついても火加減や時間をどうすればいいのかわからないからです。

ですからコメを炊く人、野菜を切る人、という具合に分担しなければ完成できません。この過程で子供たちは協力して何かをする、ということを知ります。

ネットゲームでも共同で戦ったり旅をしたりしますが、目に前にいる人たちとリアルの物体を扱うことの違いを、子供はすぐに知るでしょう。ゲームの中では死んでもまたスタートできます。でも何時間もかかって作ったカレーの鍋を倒してしまったら?… はんごうのご飯が焦げてしまったら?… それはゲームの中の失敗とは明らかに違う体験です。

もちろんあそラボKIDSではそんな大きな失敗が無いように大人たちがフォローします。でもその失敗の可能性こそが子供たちを成長させるのです。

ある子どもはボランティアの人たちと協力しているから、それらがとどこおりなく進むのだ、と気づきます。別の子供は年少の子供の様子を伺うことで自分より弱い存在を知ります。

3.自然の中で五感を育てる

3-1.命に触れる

あそボラKIDSでは山や川でおもいっきり遊ぶ時間を作ります。それは街の中では味わえない、虫や鳥、魚に出会う貴重な時間です。

命は身の回りにあり、それはただ存在するのだ、ということに触れることが大きな学習です。

3-2.身体能力が上がる

自然の空間は街の中のように平たんではありません。むしろ、斜面やデコボコばかりですから、その中で駆け回って遊ぶことは日常では使わない筋肉や感覚をフル活用することです。

また、さまざまな年齢の子供が混ざって遊びますから、年少の子共たちはより大きい子供に追いつこうとして頑張ることで自分の身体能力を引き上げます。

さらに年長の子供たちはこちらが指導しなくても、年少の子供たちを守ろうとします。力をセーブしたり、他者を気にしながら行動することもまた、自己の能力を上げるきっかけを作ります。

3-3.感受性が上がる

テレビやゲームの世界は「見るために用意されたもの」です。作られた情報は「見てもらう」ために関心を引きやすく作られていますから、いうなれば作り手の想い通りに、無理やり感動を与えられます。それは不自然な世界です。

一方自然はこちらが関心を示さなければ何も語りかけてきません。しかし、感じることに気づけば、無限の情報がそこにあることがわかります。

むずかしいことではありません。子供たちは自然とそれを身につけます。川に入れば、美しい流れを見て、せせらぎを聴き、水や草に触れ、自然の香りを感じます。

4.あそボラKIDSに参加しませんか?

あそボラKIDSではボランティアスタッフを募集しています。年間に50本以上の企画があり、野外活動を通じてたくさんの人たちとワクワクと感動を共有できます。興味がある方はお気軽にご連絡ください。