野外活動でけが!知っておきたい対策方法

楽しい野外活動・アウトドアですが、屋内にいるのとは違うけがや危険があるのも事実です。ここでは野外活動で起こりうるけがの予測と、それを防ぐ方法、さらに起こってしまった時の対応などを考えます。ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

※野外活動では熱中症や水難事故など無限にトラブルが考えられますが、ここではあえてケガにフォーカスを当ててお話しします。

1.危険を予測しておくこと

トラブルは起こらないに越したことはありません。その意味では事前にどんなトラブルがあるのかを想像し、可能な限り未然に防ぐことこそが大切です。また、もし防げなかったとしても、予測していたことであれば、起こってしまった時にも対処もしやすくなります。その意味でも予測は最大の防御です。出かける場所、行うことなどを事前にシミュレーションして潜んでいる危険を洗い出しましょう。

2.切り傷、擦り傷

海、山、川、公園、あらゆる場所で起こりうるのが切り傷や擦り傷です。転んでできる場合、岩や木にぶつかった場合、道具などの鋭利なもので体の一部を傷つけた場合などが考えられます。

起こさないためには、まずは注意喚起、肌の露出を避ける、履物をしっかりしたものにする、などが考えられます。

起こってしまった場合は、まずは傷の状態を見て、止血が不可能で出血が多い場合はすぐさま救急車を呼ぶなどの緊急対応をしてください。

緊急対応が必要ない場合は、まず傷口を水で洗うなどして清潔にします。それから止血をします。滅菌ガーゼをあてて手で押さえ、血が止まったらガーゼは捨て、傷薬などがあれば塗布し、バンソウコウなどで傷口をカバーしましょう。

この場合用意しておくものは、清潔な水(現地で得られることが明確なら準備は不要です)、滅菌ガーゼ、傷薬、バンソウコウなどです。

3.やけど

野外で火を使う場合や、熱い湯が入った水筒などでもやけどは起こる可能性がありますから、場所を問わず起こる可能性を持っています。

やけどを起こさないためには、やはり注意喚起と熱源に子どもを近づけないなどが重要です。また油断して熱いものを素手で触るなどもよくありますから、熱を持ったものには直接触れない、トングや皮手袋を使うなどしましょう。

3-1.深さ

やけどは深さと面積でその重症度を表します。

・1度……表面のみをやけどしている場合です。赤くなってひりひりする程度で済みます。

・2度……皮膚に水疱ができたり、それがめくれたりした状態です。赤み、腫れも激しく痛みもあります。時間がたっても痕が残ったり、色素が抜けて白い状態のままであったりします。この状態以上なら必ず病院で診察を受けてください。

・3度……皮膚の深いところまでダメージがあり、血管や神経が傷ついているかもしれません。そのため感覚が無い場合もあります。

3-2.面積

やけどは程度が低くても受けた面積が広ければ命にかかわることがあります。子どもの場合身体全体の面積の10%で危険と判断されます。手のひらの面積が約1%と考えてください。

3-3.対応

やけどしたと思ったらまず冷やすことです。深さ1度と判断でき表面積も小さければ、水道水などで10~20分程度冷やしてください。

深さ2度以上なら水流が激しいと皮膚がはがれて感染症にかかる恐れがあります。その場合、浴槽などにゆっくりと入れて冷やすことをお勧めします。衣服の下にやけどを負っている場合は服を着たまま冷やしてください。無理に服を脱がすと皮膚がめくれる可能性があります。

子どもの場合、深さによらず手のひら程度の面積のやけどを負っていれば上記の処置の後に病院で治療を受けましょう。

3.捻挫・つきゆび

子どもは大人よりもバランス感覚が発達していないこともあり、転ぶことがよくあります。その時足首をひねったりすると捻挫になったりします。捻挫は手首でもしばしば起こります。

ねん挫とは手首や足首をひねった際に「関節包」と呼ばれる部分が破れていたり、靭帯が断裂あるいは伸びた状態です。痛みや腫れもあり、骨折と見分けるのは困難です。

つきゆびは指の先端側から手の方向に力が掛かった際に組織が損傷した状態です。脱臼、骨折、打撲を併発していることもあります。

ねんざ、つきゆびを負った際は冷やすことが効果的です。患部を心臓より高くして氷のうやシップなどで冷やしてください。

4.とっさの対応は学習できます

ここではアウトドアで予想されるケガについて解説しましたが、どの場合にも重要なのは慌ててパニックにならないことです。誰しも目の前で自分の子どもが痛みを訴えていれば慌てます。初めての体験であればなおさらです。

あそボラKIDSでボランティアをすれば、そのような事故を防ぐ方法を学ぶことができます。私たちは子どもたちを預かって野外活動をしばしば行っていますから、危機を未然に防ぐための注意点を知っています。もし学習しようと思う方には緊急時の対応もレクチャーします。興味を持たれた方は、お気軽に私たちにご連絡ください。